2011年2月3日木曜日

官庁速報ヘッドラインメール(2011年2月3日)より

****************************************************************************


  橋下徹・大阪府知事

 ◇道筋づくりが「最後の総仕上げ」=「都」構想で

 6日に就任3年を迎える大阪府の橋下徹知事(はしもと・とおる=41)。昨年

府と大阪、堺の両政令市を再編する「大阪都」構想を打ち出し、地域政党「大阪維

の会」を設立、自ら代表に就いた。
 1日に行われた報道各社とのインタビューでは、府と政令市の二重行政解消を狙

とする同構想の実現に向けた道筋づくりを「最後の仕上げ」と強調。その足掛かり

築くため、今春の統一地方選で行われる府議選(定数109)、大阪市議選(同
86)
、堺市議選(同52)に同会から大量の候補者を擁立し、3議会での過半数獲得を

指す。
 さらに12月18日の任期満了に伴う大阪市長選も見据え、昨年末には自身が任

途中で辞職して知事選との同日選にした上で、市長選にくら替え出馬する可能性を

唆。同構想に批判的な現職の平松邦夫市長らに揺さぶりを掛けている。
 —この3年の総括は。
 組織運営の要は財務マネジメントだが、これは徹底してできた。しかも歳出削減

含めた財政再建策を就任1年目で固めたので、非常に筋肉質な府庁がよみがえっ
た。
府庁改革としての公務員制度改革は(職員団体と交渉中で)今がヤマ場だ。給与体

については全国初の「わたり」の完全撤廃、現給保障の廃止、現業職の給料別表の

正化、管理職の定期昇給廃止(を実現する)。成長戦略も昨年の今頃に指示を出
し、
1年かけてできた。
 この財務マネジメントの確立と給与制度改革を含めた公務員制度改革、それから

長戦略と(府政運営に必要な)3本立てが全てそろった。後は最後の総仕上げだ。
 広域自治体が自分たちで都市経営をやるというところに、この3年ずっとこだ
わっ
てきた。自分たちで都市経営をやっていく経営機関に切り替えないといけないの
で、
この大阪都構想が勝負だ。
 統一選で、そういう新しい自治体を作っていこうという府民の皆さんの総意があ

ば、今度は制度設計に入る。今回の選挙はそういう設計図を作ることを決める選挙
だ。
設計図自体は(作るのに)2年や3年は掛かる。最後は住民投票で今の体制がいい

か、新しい都市経営をやる大阪がいいのかを決めてもらうことになる。
 —知事としての進退は統一選の結果を見て、判断するのか。
 府議会と(大阪、堺)市議会で過半数、それに維新の会で知事、市長が取れるか

うかだ。これがないと(府と両市で)協議なんてできない。
 —府知事選と大阪市長選については、どんな条件で判断するのか。
 いずれにせよ維新の会で知事、市長(の候補者)を擁立することになる。その時

いろいろな状況で判断したらいい。
 —仮に大阪都構想の設計図を作るとなったら、その間には国政選挙もある。
 国政選挙では政令市制度の改正を掲げて、乗っかってくれるよう国政政党に働き

けないといけない。そういう意味では維新の会がある程度の政治的パワーを持たな

と、国政政党は振り向いてくれない。
 —「関西州」という、より大きな目標へのシナリオは。
 これはもう国会議員がどう国家戦略を描くかだが、国レベルでやらなければいけ

い話をまず大阪でやろうというのが大阪都構想だ。僕は道州制に大賛成だが、その

めにも大阪都構想が一里塚になる。これができなければ道州制なんてできるわけが

い。
(大阪支社・逆瀬川英明)

(2011年2月2日配信)     【iJAMP「トップインタビュー」より】

0 件のコメント: