「闇の子供たち」を見た。
レディースデイだったせいもあり、観客はほとんど女性だった。
それよりも何よりも立ち見だった。立ち見なんて20年ぶりくらいだった。足痛っ!
ストーリーは、拡張型心筋症で心臓移植が必要な日本人の男の子がタイで手術を受けることになったのだが、ドナーが生きたタイ人の子供であることが判明。手術を阻止するために日本人の新聞記者とNPO職員が奔走するというもの。
ドナーとなるタイ人の子は、児童売春組織にとらわれていて、その子の他にもたくさんの子供がさまざまな人種の外国人に性の慰みものとされている。
自分の子供を救うためには藁をもすがるという状況は共感はできるが、やはり問題は別のところにあるのだと思う。
15歳未満の児童の移植手術は日本国内では禁止されていて、海外では高額な入院・手術料がかかり、ドナーが必ずしも見つかる保証もない。だからブローカーに足元を見られてしまう。日本国内で禁止されているのは、国内での人身売買につながるためとのことだが、実際に移植を希望する人たちはいるわけで、それを国内では禁止するけど海外へは自由にどうぞというのは、国民が抱える問題を正面から捉えず逃げているだけである。
また、タイにおいては子供が人身売買されているというのは、貧困がその根本にある訳で、これに対しては日本としてどのようにアクションを起すべきなのだろうか。
いろいろな意味で考えさせられる映画だった。
ストーリー的には、最後の主人公の行動が余計だったような気がする。
そもそもそのような背景があるのであれば、彼はなぜこの件にこれほどまで深く立ち入ったのだろうか?無理やりそのような伏線を持たせなくても十分によいストーリーだったのだが…
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