すごい本だった。2時間くらいで一気に読んだ。主人公の木村氏の生き方はまねしようと思ってできるものではないけれど、ここまで来ると農業ではなくスピリチュアル神話、それとも世界の七不思議? いやいや、本当は真の意味で自然との共生を実現した最先端科学者といってもよいのではないだろうか。
花を付け信じられないほど美味しいという実を付けるリンゴの木が、他の畑の何倍もの根を張っているのと同じように、木村氏の経験や知識は常人の何倍もの根を張っていて、我々が見ることができる姿はほんの一部分に過ぎないのだと思う。
木村氏のすさまじい人生の魅力を余すことなく描き出した著者の筆力にも感動。
ここで描かれている農法がメジャーにならなければ人間の営みは「異物」としていずれ自然界から排除されてしまうのだと感じた。自然の中で生かされるような営みになるためにはあまりにも多くのことを変えなければならないのだろうし、それを考えると気が重くなる・・・

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