2009年9月8日火曜日
「DAWN」を読んだ!
内容紹介
最高の純文学にして究極のエンターテインメント! 2033年、人類で初めて火星に降りたった宇宙飛行士・佐野明日人。しかし、宇宙船「DAWN」の中ではある事件が起きていた。世界的英雄・明日人を巻き込む人類を揺るがす秘密とは?
そうか、純文学なのか。近未来のアメリカが舞台のSFとして読んだが・・・。
設定が非常に精緻であり、その中に現代につながるキーワードをちりばめられており違和感無く世界観を堪能することができた。
東京では大震災があり、主人公明日人は息子を亡くしている。アメリカは大統領選の終盤に差し掛かっており、野党民主党は選挙で挽回を図るべく民間エージェントにキャンペーン映像を委託しているが芳しい出来にならない。そんな中、与党共和党が武力介入し泥沼となっている東アフリカで禁止されている生物兵器が使用され、あろうことか国内でもその被害が出ているとの情報が入ってきた。
巻き返しの切り札として情報収集を進めているうちに、有人火星探査「DAWN」との関係が次第に判明してきた。世界に公開されていないある事件とは?東アフリカとの関連は?大統領選との関連は?
というお話。
プロットはしっかりしており、さらに表現に無駄が無い。舞台は近未来だが、人間のドラマがしっかりと描かれている。結末はやや物足りなさを感じたが自信を持ってお薦めできる作品である。
ひとつ難点を挙げれば、表紙のデザイン、なんとかならなかったのでしょうか?
これじゃ、効果音ですよ・・・せっかく良い作品なのにこれで引く人もいるのでは。
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