2009年9月16日水曜日
「脳地図を書き換える」を読んだ!
脳もの第2弾。この手の本を東洋経済が出しているのにひかれて購入。
「脳を鍛えるには運動しかない!」と同じように運動により脳が大きく変化することが海外の研究結果の紹介とともに触れられている。
脳は細かな領域に分けられそれぞれの領域に名前が付けられており、これを「脳地図」と呼ぶ。脳科学の世界ではおよそ100年間、「脳地図」は決まった役割を果たしていて、この領域-役割という関係は一生変わらないとされてきた。
しかしここ10年程の研究成果により、「大人の脳は変わらない」が迷信であることが証明されたのだ。
この本ではこれまで普遍と思われてきた「脳地図」の領域を超えて脳がその構造を変えるほどの可塑性をもっているということをさまざまな実例を元に紹介している。
65歳で脳卒中から回復(失われた機能を脳の他の領域が補完している)
聴覚障害者は目が良い(視覚野が聴覚野にまで拡大している)
視覚障害者は点字を指で読む時に視覚野まで使用している(指の感覚野が視覚野にまで拡大している)
戦争や病気で体の一部を失ったにもかかわらず、その後も失った部分に痛みを感じる「幻肢痛」
足を見ると性的興奮を覚える「足フェチ」(感覚地図において足と生殖器が隣接している)
など、おもしろいエピソードが満載である。
さらに、メンタルトレーニング(たとえばスポーツの動きを頭の中で視覚としてイメージするトレーニング)により、実際に運動したときと同じ変化がおきているそうだ。これにより運動能力を高めることができるだけでなく、うつや強迫性障害といった心の病を治すことができるそうだ。
ビジネスでも必要な集中力を養うため、また心の病や依存症の治療のために「瞑想」の実施を薦めている。「瞑想」というとスピリチュアルな香りがするのだが、実際には脳の可塑性を利用して脳の力を高める「筋トレ」と位置づけている。
瞑想すると脳は激しく覚醒しながらリラックスするという特別な状態に入りガンマ波が出るが、アメリカのウィスコンシン大学での研究結果では瞑想の修業時間が長いほどガンマ波の強くなることが証明されたそうだ。
瞑想により新しい脳マップを構築することで、仕事にも生活にも集中力と幸福感を感じながら過ごすことができると結んでいる。
よし、今度は走っている時に瞑想できるように工夫できないか調べてみようと思う!
amazonより
出版社/著者からの内容紹介
大人の脳は変わらないと信じられてきたが、しかし、それは俗説であった。幼児、子どもの脳だけでなく、大人の脳もどんどん変化を続けることを紹介。脳地図 (脳のそれぞれの部位が体のどことつながっているかを明らかにしたもの)はピアノ、バイオリン、スポーツなどの運動、リハビリなどによっても変わるが、心 に何かを思い浮かべるだけでも変わる。本書は脳科学における革命的な書物である。
ま ず、本書は「脳は変わらない」というのは完全に俗説であることを指摘。さらに、シナプス(情報伝達の道)という脳全体から見て小さいものではなく、大脳や 小脳といった脳の部位そのもの役割が変わってしまうことを明らかにする。そして、どのようなことをすれば、脳が大きく変わっていくかを解説。脳を変えるた めの瞑想やイメージトレーニングの仕方なども解説する。
内容(「BOOK」データベースより)
頭をよくする特効薬はエクササイズだった。人間の脳がもつ驚異的な柔軟性と脳を変えるための具体的な方法を解説。
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