2009年10月27日火曜日
「正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官」を観た!
「アメリカ」というルールがもたらす安全、自由、経済的なメリットを求めてメキシコ、オーストラリア、イスラエル、韓国、イラン、サウジアラビアと様々な国の出身者が織り成す様々な群像を描く作品
彼らはアメリカでの永住権がないばかりに差別されたり、親子別々の生活を強いられたり、人間としての尊厳を奪われたり、時には命までも奪われる。
一方、アメリカ側の人間として登場するのはハリソン・フォード演じる移民税関捜査局員を始めグリーンカード発行の判定員、弁護士、警察、FBIという法律の権限を発動するものたちである。
時に冷酷な判断がなされることもあるが、ルールは「誰が」「誰に」対して運用するかで厳しくも緩くもなってしまう。
見栄を気にするがあまり取り返しの付かない後悔をする者がいる。また、目先の欲望に踊らされて越えてはいけない線を越える者もいる。
ルールの中では「不法滞在者」というレッテルを貼られる者たちも、自分の国があり、そもそも一人の人間であるはず。なぜ、そこまでしてアメリカで生活したいのか?
そう考えた時、疑問を持つこと自体が、日本という安全で経済的にも恵まれた国に住む自分の甘えだと気が付いた。井の中の蛙である。
国というルールをなくして誰もが満足して暮らすことはできないのだろうか?多くを望みすぎなければ実現できるのではないか?リンゴをかじった人間には無理なのだろうか?
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