2008年6月28日土曜日

夕張メロンのブランド力物語

6月27日 未来創造堂(115回)

メロンの未来を切り拓いた男

ご当地ブランドの草分けである「夕張メロン」ブランドを確立した
杉目直行(すぎめなおゆき)氏

石炭産業華やかな昭和32年当時、炭鉱マンの羽振りの良さを横目に
農業経営者はジリ貧の状態であった。
気候条件、やせた土地で行う農業をなんとかせよ という課題を与えられた
杉目氏は当時26歳の新任農業改良普及員。そう、道庁職員!

地元で栽培されていた「スパイシー」という水はけの良い土地でよく育つが甘みの無い品種と
「アールス」という甘みが多く網目模様の美しいが寒さにとても弱い品種との掛け合わせに成功し
昭和36年に「夕張キング」が生まれる。

しかし味のばらつきがあった。
ここで杉目は
「青果物は芸術ではない。商品だ。
 お客さんの信頼を裏切らないモノこそが本物の商品だ」との信念をもとに、
品質管理に妥協しないことでブランド化に成功した物語である。

築地に出荷し認められるようにするため、収穫から3日以内、
さらに陸送では本州の暑さで品質が落ちるためコストの掛かる空輸で
最高の品質を実現した。

夏の贈答品として百貨店から引き合いがあったときにも
品質が保持できない店頭販売ではなく、産地直送体制を創り出した。

夕張から日本中に誇れるものを送り出すという高い志
消費者の信頼を裏切らないために品質管理に妥協しないという強い信念
これが成功の鍵!

農産物だけでなく、サービス全般にも通ずることであり、
それは行政サービス提供でも同じであると感じた。

0 件のコメント: